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この世界の片隅に

~ 戦争を題材にする難しさ。~

この世界の片隅に

http://cinema.pia.co.jp/title/168582/

戦争に関する歴史認識、誰が悪い、犯罪者だ、を議論する方はこの映画を論ずる資格がない。
当時日本一の軍港であった呉を舞台にしたのは、「軍港」の呉、といわれる町にも、
一般市民が普通の生活していたと言いたかっただけ。
そして、戦闘機の爆撃を見ても、それを水彩画に変換してしまう、
そんな生活感がない少女が、いかにリアルな戦時に生きたか、それだけを観てほしい。

もしかして夢?、と、
主人公のすずがつらい現実の生活をそう思うのも、
たぶんそれは当時の人にもあった心境ではないか。

戦死した兄の骨は石ころ一つ。
それまで一緒に手をつないでいた義姉の娘が、
自分の右手とともに、あっという間にいなくなってしまう、

そんな世の中は、夢で、悪夢であってほしいのだ。

この映画での最大の失敗、
それは、映画を観る方へのサービスなのだろう、戦争のゆくえを半端な年表で提示したこと。
いつ何が起こって、誰がどうしたか、戦いの状況はどうなのか、
そんなことは、当時の市民は全く判っていなくて、
ただ爆撃から何とか身を守り、そして明日も明後日も、とにかく死なないように生きる、
それしか考えていなかったはずだ。
歴史に忠実でなくてもいい、もう少し、
「死なないように生きる」ことの悲しさを描けなかったか、
「この現実が悪夢であってほしい」そんな思いを描けなかったか。

絶賛と、歴史認識からの反対意見と、そんなレヴューばかりなので、
改めて戦争を題材にすることの難しさということを考える。

戦争を扱った作品の中では、その中でしっかりと生きたような、生きていけなかったような、
そんな中途半端な夢見がち少女を主人公にしたということは、
非常に面白いし、いい視点、いいアプローチ。
もう少しその部分を徹底してほしかったなと思います。


お勧め度7(10点満点)

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プロフィール

jow

Author:jow
邦画限定、とりあえず見た映画のレビューを書く。
2016年の正月に今年の抱負として言っちゃってから半年以上過ぎて、
やっと腰を上げる。
動画配信、DVDレンタルの時に利用してくれればうれしい。
本屋さんの「店員おススメ」手書きポップ的に見てくれればうれしいなと。

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