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葛城事件

~原因、理由を提示しない巧みさ~

葛城

http://cinema.pia.co.jp/title/168791/
04_DVD_NTSC.jpghttp://store-tsutaya.tsite.jp/item/rental_dvd/083553680.html

自殺、無差別殺人…、一般人の感覚からはかけ離れた行動なだけに、
人はその原因、背景、理由、を詮索したがる。

しかし、もしかして、そのほとんどが、
言葉で語れる理由などないのではないか。

祖父の代から譲り受けた金物店を守り続ける父(三浦友和)。
家庭を持ち、独立している出来のいい長男(新井浩文)。
二ートで、引きこもりの二男(若葉竜也)。
その二男を、辛抱強く優しく見守る母(南果歩)。

こんな家族は、もしかして日本にかなりの数、存在するであろう。

しかし、この家族が、長男の自殺、二男の無差別殺人、という、
計り知れない負のスパイラルに陥っていく。

父は、普通に仕事をし、家族のために家を新築した。
母は、無粋な夫を好きと思えないながらも、息子たちには愛情を注ぐ。

たぶん、彼らにとって、「普通」に人生を過ごしてきたはず。
なにも悪いことをした意識はない。

なのに、二人の息子の悲劇…。

この映画のキモは、ここで観客に、余計な説明をしないところ。

何でこうなったかワケわからないから、父は荒れ、母は病床に。
父が悪いのか、母が悪いのか、いや、こうなるのは息子たち自身の責任か。

あえて、決定的な理由、動機を提示しないことで、
観客にいろんなことを考えさせる。
そして、幸せと不幸は、本当に紙一重だなと、
歯車がちょっと逆に振れただけで、家族なんてどうにでもなる、と…。

死刑囚となった二男と獄中結婚をする、死刑廃止運動家を田中麗奈が演じている。
唯一、この家族を近くで、客観的に見られる位置、存在にいて、
彼女が「理由」を提示してくれる展開なのかな、と思いきや…。

田中麗奈、なかなかスパイスの効いた演技で、この映画を盛り上げている。
彼女の存在が、かなりのプラス、よくぞこの役やってくれました、って感じ。
作品に厚みを増してくれる存在でした。

お勧め度8(10点満点)

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プロフィール

jow

Author:jow
邦画限定、とりあえず見た映画のレビューを書く。
2016年の正月に今年の抱負として言っちゃってから半年以上過ぎて、
やっと腰を上げる。
動画配信、DVDレンタルの時に利用してくれればうれしい。
本屋さんの「店員おススメ」手書きポップ的に見てくれればうれしいなと。

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